【看護師】大学院に進学してよかったことは?大変なこと・つらいことは?

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こんにちは、ぴーです。

看護師のキャリアアップの一つの選択肢として「大学院」がありますよね。

○年目ナース

看護師として働いているけど、キャリアアップとして大学院に行ってみたい

大学院って忙しくて大変なのかな?つらいのかな?

このように考えている現役看護師さんは多いのではないでしょうか。

私は2021年3月に新卒で入職した病院を辞め、大学院に進学しました。

そして2023年2月現在、修士論文を完成させて無事に大学院を卒業できそうです。

この記事では、私が看護師としての仕事を辞め、大学院に進学した理由と進学して感じたことについてお話したいと思います。

目次

私が病院を退職して大学院へ進学した理由

私は4年制の大学を卒業後、都内の総合病院で勤務をしていました。

救命救急センターを設置する急性期病院だったので、とても大変でしたが看護師として色々な経験をさせてもらうことができました。

この病院では丸3年間働いて大学院へ進学しましたが、その理由は3つあります。

① もともと研究や教育に興味があった

私は中高生の頃、勉強が得意で友達に教えるのが好きでした。

その頃から、「将来は人に何かを教えるような職業に就きたい!特に得意な英語の先生になりたい!」と思っていました。

その後、色々あって看護師になることを決めましたが、趣味として読書や英語の勉強は続けていました。

そして看護師になって新卒の辛さを抜けてからは、「もっと勉強がしたい」と思うようになりました。

また、看護師2年目・3年目で課される事例研究で少し論文を書いたのが楽しくて、「ちゃんと研究をしてみたい!」と思いました。

大学での卒業研究も苦痛ではなく、むしろ結構楽しいと思えたことを思い出し、「自分には研究や教育があっているのかもしれない」と考えました。

このように、私はもともと研究や教育に興味があり、その気持ちが実際に仕事をして大きくなったのだと思います。

② 臨床でできることに限界を感じた

大学で看護師になる勉強をして、「こんな看護師になりたいな」という理想を持っていました。

しかし、実際に病院で働くとシフト制の勤務、残業、係の仕事などに忙殺されてしまい、自分の実践を振り返る機会があまりありませんでした。

「自分は患者さんのために何かできているのだろうか?」と自問自答することもありました。

臨床ではたくさんの貴重な経験をさせてもらいましたが、仕事の中で看護を追求していくのは限界があると思いました。

そこで、一度フルタイムの仕事を離れ、「大学院でもう一度勉強をしたい」と思ったのです。

③ 仕事を一度辞めても再就職ができると思った

私の勤務していた病院では卒後3年間で一律の新人教育は終了となっていました。

そのため、私は3年目で一通りの看護技術や患者さんへのケアは自立することができていました。

もちろん、他の領域の看護技術や知識は不十分ですし、ジェネラリストとしてはまだまだですが。

看護師の資格と3年間の臨床経験があれば、このタイミングで一度辞めても再就職する時に困ることはないと思いました。

経験を積んである程度の立場になってしまうと、辞めにくくなってしまい進学のタイミングを逃すのももったいないですよね。

普通の会社員だったら新卒で就職した職場を辞めるのは大変な決断だと思いますが、看護師はこの点のハードルは低いと思っています。

ぴー

このような理由から、私は看護師として3年間の経験を経たタイミングで大学院への進学を決めました。

大学院に進学してよかったこと

私は現在修士課程の2年目となり、来月には修了式があります。

結論から言うと、私は大学院に進学して本当によかったと思っています。

具体的には、以下の4点において進学してよかったと思っています。

  • 看護や医療に対する視野が広がった
  • 研究論文を読み、書けるようになった
  • 次のステップにつながった

① 看護や医療に対する視野が広がった

大学院では、看護研究について学ぶ他にも、色々な授業を受けることができます。

例えば、医療に関わる法制度や看護理論、他の職種(PT、OTなど)とディスカッションをする授業もあります。

看護師になる前の学部の授業では、病態生理や看護技術を主に勉強していましたが、大学院ではもうすこし広い視野で勉強できたことがとても貴重な経験でした。

ぴー

「看護には今はこういう問題があるんだな」「他の職種の人から看護ってこんな感じで見られているんだな」という発見がありました。

授業では、学部と違い学生や先生とディスカッションをする機会が多いので、自分で考えをまとめて議論をする力もついたと思います。

自分自身が看護・医療についてどのような考えをもっているのか臨床での経験はどのような意味をもっていたのかをじっくり考え、研究につなげることができました。

② 研究論文を読み、書けるようになった

看護大学院には、論文コースと認定(CNA)コースがありますが、私は論文コースでした。

大学院の論文コースでは、その名の通り研究して論文を書くことが目的です。

修士課程の2年間を使って論文を完成させますが、その過程で様々なことを学び、力をつけることができます。

今までは研究論文の内容をきちんと理解せずに読んでいたのですが、大学院ではクリティークをしながら批判的に論文を読む方法を学びました。

わからない研究手法や用語は調べながら時間をかけて読み込んだことで、論文を読み解く力がついたと思います。

また、研究の過程では、研究計画書や倫理審査申請書、論文まで読んだ人を納得させる文章を書く必要があります。

自分の書いた文章を先生やゼミ生、他の領域の人に発表をして意見をもらいながら、だんだんときちんとした文章を書くことができるようになったなと感じています。

③ 次のステップにつながった

私は一度看護師としての仕事を辞めてから大学院に進学したので、学業に没頭することができました。

そのため、勉強や研究をしていきながら、常に次のキャリアについて考えていました。

もう一度病院で働くか、興味があった訪問看護師になるか、企業で働くか、大学院の博士課程にさらに進学するか…。

色々と考えた結果、私は将来的に研究者もしくは教育者になりたいと思い、博士課程に進学することに決めました。

修士課程から直接博士課程への進学を決めた一番の理由は、修士課程で指導をしてくれていた教授についていきたいと思ったからです。

大学院で色々なことを学び、次のステップに進むことができたのはよかったと思います。

大学院の大変なところ・つらいところ

私は大学院に進学してよかったと振り返っていますが、当然大変だしつらいこともあります。

私の経験や周囲の同級生の経験を踏まえて、大学院の大変なところ・つらいところを3点挙げてみました。

① 金銭的に余裕がなくなる

大学院は、当然ですが学費がかかります。

私は国公立の大学院に進学したので、授業料+学費2年分で合計130万円くらいかかりました。

この他にも、大学までの交通費や教材・書籍の購入費、研究費などがかかります。

大学院でかかるお金については、詳しく記事を書いていますので参考にしてみてください。

私は看護師として働いていた時に200万円くらい貯金をしていましたが、大学院に進学してからは週に1〜2回のパートのみだったので、徐々に貯金はなくなっていきました。

無利子の奨学金(毎月88,000円)を借りていたのでなんとかなりましたが、働いていた頃のように派手なお金の使い方はしなくなりました。

普通に働いて好きなように遊んでいる友人を見て、「いいな〜」と思うこともありました(笑)

もし、仕事を辞めて大学院で学業に専念するつもりであれば、お金の余裕を持っておかないとキツくなってしまいます。

② 仕事と両立が難しい

看護師の場合、フルタイムの仕事をしながら大学院に通っている人も多いですが、かなり大変だと思います。

大学院の授業は社会人学生のために、夕方から夜までとしている大学もあります。

日中は仕事をして、仕事を終えてすぐ授業に行くというのは、相当な体力が必要です。

また、授業や研究の他にも関心のある書籍を読んでみたり、学会や研究会に参加しようと思うとかなり融通の利く職場でないと厳しいと思います。

私は金銭的には余裕はありませんでしたが、その分時間には余裕があったので色々な本を読み、学会や研究会に参加することができました。

自主的な学習や活動は自分の研究につながることも多く、「自分なりに本当に頑張った!」と思える論文を書くことができました。

大学院に行くのであれば、一度仕事を休職あるいは退職した方が結果的に質の高い論文を書くことができると思います。

大学院での過ごし方については以下の記事を参考にしてみてください。

③ 指導教員と相性が合わないとつらい

大学院では、指導教員と1対1でコミュニケーションをとるので、指導教員は誰か?ということは非常に重要です。

大学院を受験する前に、面談をしているとは思いますが、何度も関わらないとわからない部分もあります。

指導教員の側も「自分の研究室と合うかどうか」ということを見ているとは思いますが、大学院に入る前にきちんと話しておいた方が良いです。

また、可能であれば研究室やゼミの様子も見せてもらうと、「自分がここで2年間やっていけるかどうか」ということがわかると思います。

私は学部も同じ大学だったので、大学や先生方の雰囲気を知っていましたし、受験前にはゼミに参加させていただきました。

その上で入学し、指導教員の先生と密接にやりとりをしながら無事論文を書き上げることができました。

一人ひとりによって合う・合わないはあるので、あまり考えずに入学してしまうと指導教員と馬が合わずにつらくなってしまうことがあります。

まとめ:後悔しないためにしっかり考えて進学しよう

以上、看護師の私が大学院に進学してよかったこと、そしてつらいこと・大変なことについてお話してきました。

大学院に進学する理由は、キャリアアップのため、探究心、一度臨床から離れたいなど色々あると思います。

大事なのは、進学する前にしっかりと自分のやりたいことを見極め、適切な人と関わり適切な場に行くことです。

そして、進学した先ではどのように生活していくのか?ということをイメージし、仕事を続けるのか、一度休職もしくは退職するのか考えてみてください。

仕事を辞めるなら、貯蓄はどれくらい必要なのか。そのためのプランも検討する必要があります。

「なんとなく大学院に行く!」ではなく、事前にこれらのことをしっかりと考えておくと、自分にとって意義のある大学院生活を送れると思います。

ぴー

受験に向けた記事も書いているのでよかったら見てみてくださいね!

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