博士課程は思ったよりも辛い!【進学して半年経って思い知る】

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こんにちは、ぴーです。

私は現在、博士課程に在籍しており、早くも半年が経過してしまいました。

「博士課程」で検索しようとすると、「辛い」「大変」「やめとけ」などのネガティブなキーワードが一緒に出てきます。

進学前から覚悟はしていたのですが、「思ったよりも辛い!」と身に沁みて感じています。

いつも、研究の楽しさや大学院のメリットなど、ポジティブな側面ばかりお伝えしていますが、実際には大変なことも多いです…。

この記事では、私が経験している博士課程の辛さを包み隠さず、まとめておきたいと思います。

目次

博士課程で辛いこと

博士課程に進学して「辛いな」と思うことについて、5つ挙げてみました。

  • 金銭的にキツい
  • 全てが自己管理・自己責任
  • 研究が進まないというプレッシャー
  • 同じ境遇の人が周りに少ない
  • 自分は本当は研究者に向いてないのではないか?という葛藤

①金銭的にキツい

博士課程の進学の仕方は様々ですが、私は仕事を退職後に修士課程からそのまま博士課程に進学したため、金銭的な余裕がありません。

無利子の奨学金を借りていますが、学費や生活費を支払うと結構カツカツです。

博士課程の学生には、奨学金の返還免除、特別研究員(DC)、研究助成金などの競争的資金を得るチャンスがありますが、必ずもらえるわけではありません。

特に、修士課程で学会発表や査読付き論文などの実績が少ない場合には、非常に不利になります。

アルバイトをすることはできますが、研究の時間も確保しなくてはならないため、そこまで稼ぐことはできません…。

フルタイムの学生で、競争的資金の獲得が難しい場合、奨学金に頼らないとならないのが精神的に辛いです。

②全てが自己管理・自己責任

博士課程は、修士課程とは違って授業もほとんどありませんし、指導教員とこまめにゼミもしません。

あくまで自分で研究計画を立て、遂行していくことが求められます。

もちろん、進捗について連絡を取ることはあります。

しかし、「研究計画をいつまでに出すか?」「副論文はどうするか?」「学会発表はどこでするか?」などは全て自分で決めて計画的に進めていかなければなりません。

私は年間のスケジュールを作成し、毎月の達成目標を決めて、その日のタスクをこなしていますが、予定通りにはなかなかいきません…。

その日のプライベートの予定、体調、気分を調整しながらも、研究を自分自身で進めていかなければ進まないというのは、非常にプレッシャーに感じます。

③研究が進まないというプレッシャー

「研究が進まない」というプレッシャーを感じるのは自分だけかなと思っていましたが、結構皆さん感じているようです。

私は修士課程の研究がかなりスムーズに進んでいたので、博士課程も問題なくいけるだろうと思っていましたがとんでもなかったです…(笑)

博士課程では、修士論文の内容を学会で発表し、学会誌に投稿するという作業も行なっていくことになります。

また、競争的資金の獲得のための申請書を書くのもかなり時間と労力がかかります。

さらに、TAの仕事をしたり、所属ゼミの運営を任されたりします。

これらのことをやっていると、言い訳がましいですが、なかなか博士論文の研究計画に手をつけられないのです…。

私の場合、修士論文のテーマと博士論文のテーマが完全に繋がっているわけではない、というのもあるかもしれません。

とにかく、博士課程では博士論文を提出しないと修了ができないので、そのための作業に時間を割けないという現状は非常にプレッシャーです。

④同じ境遇の人が周りに少ない

博士課程に進学するころには、学部からのストレートで若くても24〜25歳にはなっていますよね。

私は3年間の社会人経験をした後の進学なので、今年で28歳です。

この年齢になると、周りの友人はバリバリと働き、結婚や出産をする人が多いです。

「仕事をせずに、まだ大学院で研究をしている」というのは、普通の人からしたら「何をそんなに頑張ってるの?」と理解してもらえないことが少なくありません。

もちろん、自分で選んで好きでやっていることですから、どう思われようと関係はないかもしれません。

しかし、「同じような悩みで分かち合える友人が周りにいない」というのはかなり孤独ですね。

私の分野では博士課程まで進学する人が少ないので、余計そう感じるのかもしれません。

⑤自分は本当は研究者に向いてないのではないか?という葛藤

研究は、基本的に自分の関心に従って、自分の頭で考えて、自分の言葉で書くということを繰り替えします。

私は、修士課程の頃から文章を書くことは得意で、研究が楽しかったので「私は研究者に向いているのかも」と思っていました。

しかし、査読論文がパブリッシュできていないこと、競争的資金を獲得できないことなどが重なり、「あれ?自分って研究者向いてないかも?」と思い始めます。

楽しそうに、頑張っている他の学生を見ると、「自分はそこまでできていないな」と自覚することもあります。

「博士課程に求められていること」を大きく捉えすぎて、理想が膨らんでしまい、それに沿うことができていない自分を責めてしまうのかもしれません

辛さに対する自分なりの対処

「辛い」といっても、自分で選択した道ですし、やりたいことはあるわけです。

この感情を乗り越えるために、今のところ以下の対処をしています。

  • とにかく一歩でも前に進める
  • 仲間を見つける
  • リフレッシュする
  • 他者や理想と比較しないようにする

①とにかく一歩でも前に進める

「研究が進まない」と思っていても仕方がないので、時間さえあれば何かしらの行動をするようにしています。

気分が乗らなくても椅子に座り、文献をちょっと整理してみたり、本を開いてみたり、投稿論文の誤字を確認してみたり…。

そして、進める際には優先順位をつけて手をつけるようにしています。

例えば、現在私は査読付き論文がないので、まずはその採択に向けて査読コメントへの応答と論文の修正を第一優先にしています。

一本でも論文が採択されれば、競争的資金に応募する際に有利になることが多いですしね。

第二優先事項は博士論文の研究計画の作成ですが、こちらはなかなか進められていません。

とにかく論文の修正を終えて博士論文にとりかかりたいところです。

このように、何か一歩でも進めること、そしてその一歩は研究を前に進める一歩になるようにすることを心がけています。

②仲間を見つける

周りに同じような境遇の人は少ないですが、同じゼミや研究会で年齢や境遇、価値観が近い人と話すと、とても楽しいです。

例えば、私は将来国際的に活動できるようになるために、英語の学習をずっとしています。

そして、周りに同じように国際的な活動に興味を持ち、海外の状況や英語学習についてシェアできる同僚がいます。

この同僚と話す時は、ワクワクしますし、頑張ろう!と思えます。

また、X(旧Twitter)でも博士課程の大変さや、それでも頑張っているツイートを見ると「私だけじゃないんだなぁ、頑張ろう!」と思うことができます。

このように、周囲には同じ境遇の人が少なかったとしても、何かしらの共通点がある人とどこかで繋がるのは大事だと思います。

③リフレッシュする

言うまでもないですが、根詰めすぎるのは本当によくないので、適度にリフレッシュを心がけています。

リフレッシュの方法は、ジムで軽く運動したり、お風呂に長めにつかったり、サウナに行ったり、休日は遠出をしたり、などです。

毎日研究に関することを何かしていないと不安になるのですが、あえて研究から離れて違うことに集中するのも大事だと思っています。

④他者や理想と比較しないようにする

博士課程の修了のためには、博士論文を提出する必要があるのですが、逆にいえばそれさえできれば(もちろん、副論文や審査もあります)修了できます。

だから、「良い・ずば抜けた研究者」である必要はないのだ、と考えるようにしています。

他の人が成果を出していたとしても、それはそれでよし、自分は自分ができることをして前に進んでいけば良いんですよね。

そんなことを言いつつ、どうしても比較してしまうこともあるのですが(笑)

他者からは色々とアイディアを共有しつつ、自分の研究はマイペースに進めていこうと心がけています。

辛くても前に進んでいかないといけないのが博士課程

今回は、博士課程に進学して辛いと感じていることをアウトプットできて、少しスッキリしました。

修士論文を書いた時のように、スムーズに進んでいない状況に焦りを感じているのですが、焦っても仕方ないです。

今自分にできることを、丁寧にやっていくことが大事なのかな〜と思っている今日この頃です。

博士課程は孤独で、自分との戦いですが、楽しみを見出しながら進めていきたいと思います!

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